女王様は毛皮がお嫌い

女王はゴージャスなものが大好きだけど、毛皮は嫌いです。
いえ、昔は好きだったんです。
もこもこのファーが付いたコートや、バッグふわふわして可愛いじゃないですか。
「やーん。アポロみたい。やっぱりリアルファーは手触りがいいよね。」って、言いながらファー付き手袋を１５００円とかで買って喜んでました。
でも、友達が教えてくれたんです。リアルファーはイカンよ。って。
その時見たサイトはアニマルライツセンターのだったか、地球生物会議ALIVEのだったかですが、なにしろショッキングでした。中国の劣悪な環境で養殖されたキツネやタヌキが生きたまま毛皮を剥がれていく動画でした。さらに衝撃的なのは、中国から「うさぎ」と偽って犬や猫の毛皮が日本に輸入されてるという事実です。野良ちゃんを捕獲して毛皮を剥ぐんだって。
げげげっ。私が「かわいい〜」と喜んで髪につけてたフワフワは中国の野良の「ポチ」だったのかも！！
それ以来、どんな小さなものでもリアルファーは買わないことに決めました。
正直、動物愛護団体のレポートがどこまで信ぴょう性があるかはわかりません。こんなに残酷な飼育をしているのは本当に中国の一部の劣悪な養殖場かもしれませんし、過去はこうだったとしても、今は少しは改善されてるかもしれません。でもまぁ、清潔で快適な養殖場で飼育され、行き届いた管理と医療でケアされ、最後も麻酔などの安楽死ということはまずありえないんじゃないかなと思います。そんなことしてたら、1000円の手袋にリアルファーが付くわけがない。100均の髪飾りにリアルファーが付くわけがない。
いや、もしそのような快適な養殖場だったとしても、私の手袋のために、うさぎやキツネ、ましてや犬が殺されることなんてあってはならん。と思ったのです。
飾りのためならフェイクファーでいいじゃないですか。最近のフェイクファーはとても良く出来ています。
じゃぁ、肉も食べない？魚も命じゃない？
そうなんです。それ考え出すと、じゃぁ野菜には命がないっていうのか？と食べるものがなくなるー！
究極にはベジタリアンになる人もいるわけですが、私は色々知った上（牛が肉になるまでの工程など）で、やっぱりお肉大好きです。
だから、色々知った上で、自分が着てる毛皮がどういうふうに生産されてるかよくよく考えた上で「やっぱり、私を輝かせるにはこの毛皮が必要なの」という判断をするなら、それはアリだと思うんです。
そう判断した友人に「そんな残酷な人とはもう友達でいられない！」なんて馬鹿なことは言いません。だって私だって血の滴るお肉やまだ動いてるイカを食べてるんですから。
「私」は、「ファッションのためには動物を殺すのは嫌だな」と思うだけで。人それぞれです。
知らないこと、知ろうとしないこと、気づかない振りをすることが一番罪だと思います。
私は、すでにアポロと暮らしていたのに友人に言われるまで「毛皮＝動物の命だったもの」だということに全く気づいていませんでした。気づかないようにしてたのかもしれません。
人間は自然や動物の犠牲の上に生活しています。
薬品や化粧品の動物実験をし、肉や魚を食べ、農薬をたくさん使って木綿を栽培し、車は排気ガスを出し、電気を大量に使って温暖化が止まりません。考え出すと「人間最悪じゃん！」みたいな（笑）。
何もかもは無理です。私なんてエアコン大魔王だし、食器洗いはやっぱりジョイじゃないと落ちない（ナチュラル系試して挫折）、頭が痛ければ鎮痛剤は必須。
なので、できるだけ知識を増やして、これは地球にどうなの？動物にどうなの？その上でわたしはどうするの？と考えるようにしてます。財布とも相談しながら。地球に超やさしい商品は概ね高いのだ。
長文にお付き合いいただきありがとうございます。
毛皮の実態をレポートしているアニマルライツセンターと地球生物会議ALIVEのリンクはあえて貼りません。偏ってないという保証がないので。もし、見てみようという方は、かなりショッキングなので覚悟してくださいませ。
冬になって、街に毛皮が溢れると、なんだか悲しくなる女王なのでした。