乃南アサ「地のはてから」

2012.9.19地のはてから

本当は18-19は本栖湖にキャンプにいくはずだった。でも雨で中止。がっかり。
仕方ないので、家でのんびり読書モード乃南アサは好きな作家の1人。かなり上位の方だと思う。特に「凍える牙」がダントツに好き。もしかしたら、もう悲しくて読めないかもしれないけど(犬が出てくるから)。
ほとんどの作品を読んでるつもりだったけど、読んでないのを図書館で見かけて借りてきた。2010年の出版「地のはてから」。上下二冊なので、結構ヘビーかとおもいきや、どんどん読めて、1日で上下読み終えてしまった。
昭和初期、開拓移民として北海道の「イワウベツ」に移り住んだ幼い少女「とわ」の半生を描いた物語。実の父を亡くし、母は再婚、義理の兄にはいじめを受け・・・とあまりにも壮絶。その日々を忍耐で生き抜いていく「とわ」。「どうか、とわの努力が報われるように。どうか、穏やかな幸せが訪れますように」とつい祈りながら読んでしまう。
ネタバレになってしまうので、結末は言えないけれど、現実の人生には素敵な奇跡なんて起こらない、特にあの時代は。生きていくだけで精一杯。命があっただけで幸せなのかも、と思わせられた。なんだかどーんと胃に響く作品だった。読後感が良いとは言いがたいので、明るい気持ちになりたい方にはお勧めしません。おもしろいことは間違いないけどね。

本の写真だけじゃつまらないので、チェルシーinダンボーチェルシー用の肉が入ってた巨大ダンボールです。この中身を全部食べちゃうんだからね、チェルシーったら良く食うなぁ。
けど、ちんまり段ボールに入っててかわいい・・・。でへへ(あ、また親ばかでした)。

1枚目はブレてるね。