もいちど あなたに あいたいな

2010.4.1もいちどあなたにあいたいな

ついに、4月になりました♪
昨日読んだ一冊。新井素子です。
中学生ぐらいから、大学生ぐらいの頃、すごーく好きで、好きな作家ナンバーワンだった時期もあったかも。「ひとめあなたに」とか「あなたにここにいてほしい」とか大好きだったなぁ。
OL時代ぐらいにちょうどエッセイや短編が多かったり、大人になると他にも好きな作家が色々出てきたり・・・で、ずーっとご無沙汰してました。
今回の「もいちど あなたに あいたいな」は完成までに7年だか8年だか、かかった長編だそうです。
ちょっと前に、昔の短編を集めた本を読んだことがあって、ちょっと当時の文体は、もう私にはキツかったんだよね。だから今度の新作もきついかなーと思ったんだけど、文体自体はギリでアリでした。昔より、若干大人向けの文体に変化しているのかも
内容も、面白いことは面白かった。どんどん読めるし、やっぱりSF的要素が絡みつつ、主人公の女の子の心情とか、オタクの青年との絡みとか。主人公の女の子は共働きの夫婦の一人娘。母が働いてたので、祖母に育てられ、祖母が病気になると父親の妹である叔母に育てられて、叔母に異常になついていた。そんな環境だったので、叔母の心の変化に敏感で、愛娘を亡くした叔母の異常にいち早く気付くのだが・・・。
メインのストーリーやら、SFネタやらは全然いいんだけど、途中で延々と語られる、働く母の心情ってやつに、なんだか違和感を感じた。かなり激しく、義母やら義妹やらを憎んでいるの。「娘を奪われた」的感覚で。そこまでゆがむかなー?ゆがむほどの理由が感じられないんだよね。そして、彼女の心情は、物語の本筋に直接的にはあまり関係がない。なのになぜそこまでページ数を割いて書くのかなー、と。
って事で、星三つでした。
1999年の「チグリスとユーフラテス」は読んでないんだけど「SF大賞」を取ってるそうだから、今度そっちを読んでみるか。
下の写真は朝のアポロ。近くの公園で花にらがきれいでした。