AERA〜犬を殺さないドイツの常識〜

2009.9.1AERA

AERAに気になる記事があったので、買ってみました。「犬を殺さないドイツの常識」という記事です。
ドイツが動物愛護先進国だということは、前から知ってたことですが、記事を読んでみて、日本との差を再確認
ベルリン市中心部から車で20分ほどの場所に、サッカーコート約30面分の敷地。芝生を敷き詰め、犬たちが暮らす部屋には床暖房(ドイツは寒いので)。動物保護施設「ティアハイム・ベルリン」。ここには約100人のスタッフと十数人の獣医師がいる。運営には年間約8億円かかるが、国や自治体からの援助はほとんど無く、寄付でまかなわれている
犬を飼いたいと思ったドイツの人が最初に訪れるのはペットショップではなく、ここティアハイムなのだそう。年間の譲渡数は約2000匹。収容した犬の98%が譲渡される。
ドイツ各地には、規模の大小はあるが、同様の施設が約500あるそうだ。
ドイツの犬法は厳しい
子犬を生後8週齢以下で母犬から引き離してはならない
戸外で犬を飼育する者は保護壁及び床断熱材を提供しなければならない
体高50センチまでの犬の場合、犬舎の最低面積は1匹あたり6平方メートルなければいけない
などなど、これはごく一部

近所のラブラドールの檻のサイズがふっと頭をよぎった。
記事はその後、日本の9万8556頭の殺処分や、捨て犬引き取り事業の崩壊の現状に触れ、ドイツとの比較をしている。
日本とドイツの違いはいったいどこにあるんだろうか?

ドイツでは、先に書いたようにまず、犬を欲しいと思ったらティアハイムに足を運ぶ。
流行の犬を繁殖する子犬工場(自称ブリーダー)はおらず、犬種を愛するがためにやっているブリーダーのみ存在し、ブリーダーは犬を譲る相手を厳しく選ぶ。
ペットショップに生体はいない。
年間1万円から4万円の犬税がかかる。

つまり、安易に犬を飼えないのだ。それでも、いろいろな事情で手放す人がいるからティアハイムがあるわけだ。こんなに厳しくても、なのだから、簡単に一万円均一の犬を衝動買いできる日本はいわずもがな、である。

資金の問題も大きいと思う。年間8億円の寄付を日本で集めるのは難しいだろう。日本には寄付という文化があんまり根付いていない気がする。私も、はずかしながら現金を寄付することはほとんど無い。

ドイツと日本の間の溝が、あまりに大きくて、言葉が無い。少しでも、マシになるよう、小さな努力を重ねていくしかないか・・・。