こまつ座「兄おとうと」

2009.1.21こまつ座「兄おとうと」

今日は船橋演劇鑑賞会。以前はよく姉夫婦と3人で行って、帰りに夕飯食べて帰ってきたんだけど、最近昼に1人で行くことが多い。
こまつ座井上ひさしの戯曲だけを上演する劇団。何度か鑑賞会で見たことがある。
今回は「兄おとうとhttp://www.komatsuza.co.jp/contents/performance/2005/11/079.htmlという作品で、吉野作造とその家族を描いた作品だ。吉野作造・・・。はるかかなた昔、日本史の教科書で見たような?覚えたような?はて、どんな人だっけ
吉野作造大正期を中心に活躍した政治学者、思想家、明治文化研究家。東京帝国大学で教壇に立ち、大正デモクラシーの立役者となった。号は「古川学人」。弟は政治家の吉野信次」便利だな、ウィキペディア。そうそう、大正デモクラシーね。でも、いったいどんな人だったかなんて、教わらなかったし、知ろうとも思わなかった。「民衆の側から政治を考える学者」の兄、作造と「体制の側から国政を考える官僚」の弟、信次。二人の確執と、その底に垣間見える絆。二人を支える姉妹の妻たち。要所要所に歌と踊りも盛り込まれている。それがうっとおしくない程度で、私には丁度よかった。
家族ドラマとしてもとても面白かったし、当時の政治思想史を学ぶ意味でもよかったと思う。もっとも「吉野作造」と「大正デモクラシー」という単語すら、ほとんど記憶に無かった私なので、学んだとは言いがたいが・・・。
3時間にも渡る長い舞台だったけど、全く飽きさせることなく文句無く面白かった。さすが井上ひさし、と言いたいが、井上ひさしの作品がすべてすっごく面白いわけじゃないと私は思うので、今回はあたり!だった。