流星ワゴン

2008.4.17流星ワゴン

水曜の話だけど、夜は船橋演劇鑑賞会だった。いつものように姉夫婦と3人で。
本日の演目は劇団銅鑼の「流星ワゴン」。劇団銅鑼は初めてだけど、原作は重松清の名作なので結構前から楽しみにしていたのだ。脚色は青木豪(グリング)、演出は磯村純(青年座
読んだとき、すごく感動してインパクト大!だった「流星ワゴン」だけど、ストーリーをちゃんと覚えているかというと、案外薄ぼんやりしか記憶していないものだ。そうそう!こんな感じだった、と言う部分とあれ?こうだったっけ?という部分が。
お芝居は休憩無しの1時間50分ほど。舞台装置もとってもシンプル。なのに、そのシンプルな道具(っていうのかな?大きな箱みたいなの)を、色々に組み替えることによって、ワゴン車の中や、自宅のリビングや、デパートの屋上や、レストランなどなどいろんなシーンを表現している。ちゃんと表現できている。
原作と大きく違っているのは、ワゴン車に乗っているのが原作では「事故で亡くなった親子」なのに対し、お芝居では「事故で亡くなった父親」で息子は助かっていること。それが原因かどうかわからないけど、原作は「事故で亡くなった親子」にも気持ちを沿わせて読んだのだけど、お芝居はワゴン車に乗せられる「人生最悪」の男性とその家族に中心が置かれている。
不思議なワゴン車に乗せられた、「人生最悪」の男性は、過去の分岐点に戻って人生をやり直す。
でも、人生は何も変らない。旅を終えて、彼を待っているのは全く同じ「最悪の現状」。でも変ったモノが1つだけ、それは彼の気持ちだ。それがきっとこれからの人生を変えていくのだ。
私はあんまり長いお芝居が好きじゃないので、それも含めて良かったと思う。原作をぼんやりとしか覚えていなかったのも逆に幸いした。
原作より笑い所が多く、会場がしばしば笑いに包まれたのも違う感じで新鮮。そして、勿論、しみじみと考えさせられるのは、流石重松清の原作
原作ももう一度読み直してみたい。
演劇鑑賞会、辛口批評の時が多いけど、今回は良かった!