原爆の日・NAGASAKI

TOMORROW 明日

遅れちゃってるので、ちょっと興ざめで申し訳ないのだけど、やっぱり書かせてもらうことにしました。
8月6日の広島の3日後。8月9日の午前11時2分。世界で2発目の原子爆弾は長崎の街に落とされました。死者は約75000人。地理的条件により、広島より少なかったとはいえ、苦しみは全く変わりません。
長崎にはかつて2度程訪れたことがあります。原爆資料館の見学が観光のほんの一部に思える、見所沢山の美しい街でした。大浦天主堂浦上天主堂グラバー園眼鏡橋。この美しい街が原爆の被害に遭うなんて、何て理不尽なのかと、いえ、どの街でも理不尽で許せないけども。
長崎の原爆をテーマにした映画を1本ご紹介。「TOMORROW 明日」井上光晴の原作を黒木和雄が映画化。出演は桃井かおり南果歩など。これには、原爆投下後の長崎の様子は全く描かれていない。8月8日の長崎の普通の一家の日常がただ淡々と描かれている。結婚式を挙げる若いふたり、出産間近の妊婦、戦時中だけど彼らには明日があって、辛い中にも希望がある。未来があると信じていた。でも、実際には彼らには「明日」は無かった。75000人の、「明日」を一瞬にして奪い去る権利がいったい誰にあるだろう?
淡々と描かれているからこそ、切なく、心に響く作品です。残酷なシーンは見ることが出来ないという方にもおすすめ。
あとね、これはちょっと贔屓かな?さだまさしの「祈り」。さだまさしは長崎出身なので、長崎をテーマにしている歌は他にもあるのだけど、
この町がかつて燃え尽きた時に 私達は誓った 繰り返すまじと
生命を心を 奪い去ってゆく 力も言い訳も全て許せない
私は祈る以外に 智恵も力も 持たないけれど
短い花の生命を ささやかなこの愛で染めたい

この歌詞はシンプルで好きです。