深川暮色

2007.2.7深川暮色

今日は二ヶ月に一回の演劇鑑賞の日。本日の演目は劇団民藝の「深川暮色」。原作は藤沢周平だ。
1部と2部で別の短編を演じる作になっている。舞台は両方とも深川。1部の主演は日色ともゑ。2部の主演は水原英子。2作品とも、深刻な部分もありつつ、ちょっとほろりとさせる、人情味のある作品で、後味も良い。いかにも藤沢周平らしい感じ。劇団の芝居は時として、長すぎたり、台詞が現代にそぐわなかったり、演出が難解だったりして退屈になるのだけど、今回の短めの2作品をやるってのは良かったと思う。内容もわかりやすく、一般受けする感じ。仕事帰りに駆けつける義兄は時々、居眠りするのだけど、今回はそんなこともなかったようだ。
それにしても、日色ともゑが演じたのは嫁入り前の娘の役だったのだが、1941年うまれだっていうから驚きだ。まぁ舞台だから顔はアップで見えないとしても、声の張りや声色は本当に娘のような若々しさ。流石という感じ
芝居が終わって、姉、義兄と帰り道の「庄内」という居酒屋に入った。藤沢周平庄内地方の出身。こっちではあまり食べないつまみの数々。漬物盛り合わせを頼んだら、さくらんぼの漬物が出てきた。それから、鱈の刺身。鱈って鍋のイメージだけど、この季節は旬だそうで、昆布〆にした刺身が美味かった。それからイナゴの佃煮!ちょっとこわごわだったけど、小さいし佃煮になっちゃってるとちっともグロくはない。なかなかイケル。特筆すべきは芋がらの煮物。映画「武士の一分」で視力を失った主人公が「芋がらの煮もの」の味で、元妻の作った料理とわかるというシーンがあったのだけど、実は「芋がらって何?」と思っていたのだ。サトイモの茎の乾燥したのを戻して煮るそうだ。へぇ、なかなか美味いじゃないか。ツマミにもいいし、ご飯にも合う。ああ、今日も酒が旨い
写真は上が深川暮色のポスター。ホンモノを撮りそこねたので、借り物画像(なので公演日が違います)。
下の左が鱈の昆布〆、真ん中がイナゴの佃煮、右が芋がらの煮物。