銃口

2006.7.5銃口

船橋演劇鑑賞会だった。今回は姉夫婦の都合が悪く、1人で昼の回に出かけた。
演目は前進座の「銃口三浦綾子原作だった。1人の青年が小学校の先生に憧れ、教師になる。しかし、恩師の影響を受け「綴り方教育」の研究会に参加した青年は特攻に拷問される事になる。退職、出征、敗戦とめまぐるしく変わる環境、傷つき、ぼろぼろになる彼の再生までを描いた作品だ。
狭い舞台の中での迫力ある戦闘シーン、シンプルなセットでも観客にいくつもの場面をイメージさせる演出はさすが。ストーリーも退屈させない
だけど、ううむ。どうも伝わりきれないように思えた。厳しい言い方をすれば、古い。原作自体が多分前のものなのだろうけど。今、演じるなら現代にあわせてのアレンジが必要かも
私は反戦平和主義!だから、平和を訴えるテーマの作品、おおいに結構。応援したい。でも、だからこそ、伝わりきらないのは残念だ。もっともこの鑑賞会のお客はかなり年齢層が高いから、古臭くてもいいのかもしれないけど・・・。でも戦争を知らない世代に伝えたいならその世代に響く様な工夫が欲しい。もっともそれだけが原因じゃないのかな。時代に合わせた工夫なんかしなくても、例えば映画「黒い雨」レベルだと、しっかり伝わるんだなぁ。結局力不足か?
と、今日は辛口評価でした。