涙と笑いのお葬式

2012.11.04Mの葬儀

土曜はちゃんまーさんちで、遅くまですらまこママと4人でM.wandaを偲びながら飲んでいた。その晩はすらまこ家に泊まらせてもらって、翌日はM.wandaの葬儀に出席した。
長楽寺という名古屋市内のお寺盲導犬サーブという「スリップした車から使用者を守って足を失ったけど強く生きたシェパード」のお墓がある。名古屋にいたころ、盲導犬に関する総合学習の授業をするボランティアをしてたので、サーブについては知っていた。そうか、ここにお墓があったのか。
それにしても、立派なお寺だ。
びっくらこいたのは、お寺の境内の入り口に「○○家愛犬△△ちゃん・一周忌法要」「○○家愛猫××ちゃん三回忌法要」なんて札がずらっと掛かってた事。本日行われる法要らしい。中には五回忌ってのもあった。五回忌・・・人間もやらん。三の次は七じゃないかいな。
もちろん、うちのアポロもちゃんとペットセレモニーで火葬してもらったし、丁寧な対応で問題はなかった。施設もきれいでやさしかったし。
けど、ここは、すごい。マジな寺だ。お友達も沢山駆けつけた。ダンボールの棺はお花でいっぱい。Mの顔も見えないくらい。
棺にはみんなからのメッセージが書かれてる。王様も、私も書いた。「Mちゃん、むこうではアポロをガウらないでね」(笑)。それが、他の友達も「あっちではうちの○○をいじめないでね」「お空では○○にやさしくしてね」。Mよ、どんだけ友達をガウってきたんだ。お空では今頃「M.wanda被害犬の会」が結成され、「ちょっと!やばいよ、M来るってよ」「まじ?早いんでないの?どうするよ」と緊急対策会議が行われてると思われる。
まもなく葬儀が始まり、ちゃんとしたお坊さんがお経をあげてくれる。棺にはきちんと棺掛けが掛けられ、棺の上に守り刀が置かれている。
1人ずつ、お焼香を済ませる。数珠持ってこなかったよ、私。こんなちゃんとしたお葬式だと思わなかったから。
そして、お坊さんのお話も。「亡くなったものはいつか輪廻転生で生まれ変わります。その速さは、悪事を働くと遅く、善行を行えば早いのです。ワンちゃんの場合は、悪事を働くということはありません。もしスリッパをかじったとしても、それはスリッパをそこに置いた飼い主が悪いのです。ですから、ワンちゃんはきっとすぐに生まれ変わって来ることでしょう」みたいな内容だった。じーんとするはずのお話だったんだが、参列者がみんなクスクス笑ってる。「あれだけ他のワンコを怖がらせるっつう悪事を働いたMは永遠に生まれ変われないんじゃ?」とそこにいた全員が、飼い主も含めて思ったに違いない。私も笑っちゃって、こぼれかけた涙が引っ込んじゃったよ。
Mったら最後まで笑わしてくれたな。友達みんな、泣き笑いだよ。
こんなに沢山の友達に送られて、こんな立派な葬儀をしてもらって幸せだな。ガウったぐらいなら、きっとすぐ生まれ変われるよ、大丈夫。待ってるよ、M.wanda
ちなみに、火葬場も、まるで人間のようだった。火葬前にもちゃんとお坊さんがお経をあげてくれたよ。
急だったのに泊めてくれてありがとう、すらまこママ。

お寺の入り口に観音様。

ちゃんとした(当たり前か)お坊さんがお経をあげてくれる。

駆けつけたお友達が順番にお焼香。

とってもいい子にしてた明鏡。これからは明鏡がちゃんまーさんを守るんだよ。

盲導犬サーブのお墓。サーブだけじゃなくて、他の盲導犬もここに眠ってるらしい。私とボランティアで一緒に学校に行ってくれたPR犬たちももうここに入っちゃったかな?

またしても長文につきあってくれて、ありがとう。